ことば・文学

本田教授のアラビア書道芸術論

アラビア書道家として、今や世界的にも高い評価を受けている、本田孝一・大東文化大教授の話を聞く機会があった。3月上旬、サウジアラビアの首都リヤドで開催された国際ブックフェアーに招待された時の模様を聞くのが主な目的だった。 このフェアーで、本田…

師岡カリーマさんの新著は「イスラームから考える」

次回カフェバグダッド・イベントのゲストの1人、師岡カリーマさんが久しぶりに新著を出すようだ。タイトルは、「イスラームから考える」。「世界中で報じられるイスラームの視点とは異なる視点で、イスラーム(世界)をとらえる」(カリーマさん)というも…

地図を読めないアラブ人?

カフェバグダッド第8弾のゲストだった、エジプト出身のアルモーメン・アブドーラさんが、月刊誌「ドバイビジネストゥデイ」に連載している、「アラブ人の取扱説明書」というコラム。最新の2月号では、「地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人!」と…

アラブ人の取扱説明書

カフェバグダッド第8弾にゲストとして来ていただいた、アルモーメン・アブドーラさんが、ドバイビジネストゥデイという月刊誌に、「アラブ人の取扱説明書」と題したアラブ文化やアラブ人像に関する連載記事を執筆している。ドバイビジネストゥデイは、どう…

イラクの政治家たる者

もう一人、今年会った印象的な人物として、イラクのヌール・マリキ首相を挙げたい。今年春に来日した際、通訳をはさんで一時間ほど話を聞く機会があった。 身長180センチをゆうに超える堂々たる体格。偉丈夫は、中東政治家にとって重要な要素。握手した手…

バグダッドの魚レストラン再開?

イラクの元計画相で現在国民議会議員のメフディ・アル・ハーフェズ氏の来日講演会に行ってきた。氏は、2004年から05年にかけてイラク暫定政府のイヤード・アラウィ首相のもとで、計画相を務めたという。アラウィ元首相は、アハマド・チャラビ氏と並び…

民主主義とイスラム

先日、エジプト作家連合会長で、エジプト最古の新聞、アル・アハラム紙のコラムニストでもあるムハンマド・サルマーウィ氏の来日講演会にいってきた。面白かったのは、民主主義とイスラムの共存に関する以下の発言。 「イスラミック・デモクラシーなどという…

「世界の困った人ジョーク集」

以前、このブログでも紹介した、「イラン・ジョーク集」の著者、モクタリ・ダヴィッド(Mokhtari Davoud)さんが、第二作目のジョーク集を出版した。題して、「世界の困った人ジョーク集」。モクタリさんには、イランの詩文学を取り上げたカフ…

「報道できなかった自衛隊イラク従軍記」

カフェバグダッド第7弾にゲストとして来ていただいた、ジャーナリスト金子貴一さんが、ついに、自衛隊通訳として訪れたイラク南部サマワでの体験をつづった著書を出版した。「報道できなかった自衛隊イラク従軍記」。学習研究社から。アマゾン・ドットコム…

日本とアラブのジャーナリスト対話(6)=おわり

【2007年2月8日開催の日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議の内容紹介】会場からの質問を受けた。アル・ジャジーラ元東京支局長のムスタファ・レズラジ氏は、「日本人が作ったドキュメンタリー番組はおおむね3つに分類できる、という研究をした…

日本とアラブのジャーナリスト対話(5)

【2007年2月8日開催の日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議の内容紹介】 日本外務省が主催した「日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議」(Japan−Arab Islamic Journalists Meeting)の後半(第2部)…

日本とアラブのジャーナリスト対話(4)

【2007年2月8日開催の日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議の内容紹介】 ここで、会場から質問・意見が求められた。某アラブの駐日大使からは「こうした会議は好きではない。同じ話の繰り返しだ。パレスチナ解放運動がテロではない、という弁解…

日本とアラブのジャーナリスト対話(3)

【2007年2月8日開催の日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議の内容紹介】 日本のマスメディアに対し、ガバラ氏は、「イスラム教徒、アラブ人は、日本に対して良いイメージを持っている。同様に、良いイメージを日本人も持ってほしい」とした上で…

日本とアラブのジャーナリスト対話(2)

【2007年2月8日開催の日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議の内容紹介】 第一部の冒頭発言したガバラ氏は、アラブ圏紙の過去の記事を紹介しながら、西洋の中東報道に対する疑義を示した。ムハンマド風刺画問題での西洋の報道ぶりは「(文明の)…

日本とアラブのジャーナリスト対話(1)

日本外務省が主催した「日本・アラブ・イスラム・ジャーナリスト会議」(Japan−Arab Islamic Journalists Meeting)に8日、行ってきた。2005年に続く第二回で、日本とアラブの記者が、マスメディアの役割や相互理解…

「お金は授かりもの」とカリーマさん

NHKテレビ「アラビア語会話」講師などを務める師岡カリーマ・エルサムニーさんが、7月23日付日経新聞朝刊の「サンデーニッケイ」欄で、自身の金銭観を披露している。 イスラム教徒であるカリーマさんは、断食月ラマダンには、「喜捨」として「月収の3…

大野元裕氏、HP開設

NHKのイラク解説でおなじみのイラク専門家、大野元裕氏がついに(?)ウェブサイトを開設したようだ。大野元裕氏HP同時にブログも開設。大野元裕氏ブログさすが大野氏、サイトのアドレスがしゃれている。HPのほうには、氏が執筆した各種資料も添付さ…

アイーダとシャワルマ(「アラブとの対話」雑感)

先週末、面白いシンポジウムが二つあった。「フリーランス・フェスティバル」と「アラブとの対話」。「フリーランス・フェスティバル」のほうについては、その性格上、姉妹ブログのカフェバグダッド・リブロで紹介する。日本・アラブ双方の論客によるシンポ…

シンポジウム「アラブとの対話」

「アラブとの対話−−英知の共有を求めて」と題したシンポジウムが、12月9日の金曜日の午後1時から午後5時まで、東京・丸の内の丸ビルホールで開かれるようだ。国際交流基金と読売新聞が共催で「自衛隊派遣の続くイラク情勢や石油価格問題、アラブ諸国と…

次期「アラビア語会話」のラインナップ

来春から装い新たに始まるNHKテレビ「アラビア語会話」のキャスティングについて、確かな筋は、アブドラ・アルモーメン氏(エジプト出身)が、次回も続投する見通しだという。ラナ・デュベイシさんは、東大で博士号を取得してレバノンに帰国したので、次…

NHK「アラビア語会話」再び

確かな筋によると、NHKテレビ「アラビア語会話」の新シリーズが、来年4月から放映されるようだ。今年暮れから収録を開始するという。講師は、現在再放送中の前回と同じく師岡カリーマ・エルサムニーさん。アブドラ・アルモーメン氏、ラナ・デュベイシ氏…

アラビア語落語 BY 柳家花緑

NHKテレビ「アラビア語会話」が、29日、ついに最終回を迎えた。もっとも、4月から再放送の予定だが。日本人学生マサト君が、エジプト人女子学生を捜すという筋書きのスキットは、マサト君が、その女子学生とアレクサンドリアで再会して、メデタシメデ…

師岡カリーマさんの「生きたアラビア語」論

日本アラブ協会が発行する季刊雑誌「アラブ」に、NHKテレビ「アラビア語会話」講師としても知られる師岡カリーマさんの連続エッセイ「アラブ人のこだわり」が連載されている。彼女初のエッセイ集「恋するアラブ人」(白水社)もここでの連載がもとになっ…

「恋するアラブ人」出版

NHKテレビ「アラビア語会話」講師としてもおなじみの師岡カリーマ・エルサムニーさんが、初エッセイ集「恋するアラブ人」(白水社)を出版した。情熱的心性を持つアラブ人の本質を歴史上の人物も紹介しながら浮き彫りにする。カフェバグダッドとしては、…

バグダッド(バグダード)という響き

師岡カリーマさんは、このほど出版された初のエッセイ集「恋するアラブ人」の中で、イラクの首都「バグダード」の音の響きの美しさについて、以下のように書いている。 「バグダードという響きには、今日のイラクの悲惨を超越した芳しさがある・・・(中略)…

千夜一夜物語

NHKテレビ「アラビア語会話」講師で、今月、初のエッセイ集「恋するアラブ人」を出版した師岡カリーマさん。「カフェ バグダッド」のために、NHKスタジオでの収録の合間に撮影されたスナップ・ショットをご本人から提供いただいた。コスチュームは、番…

サダムの時代 Saddam's age

7月1日発売の「週刊文春」(7月8日号)で、ジャーナリスト立花隆氏が、連載中の「私の読書日記」で、カフェ バグダッド関係者が関わったイラク本「サダムの時代」を紹介している。この本の主人公の一人、反体制作家のシャウキー・カリーム氏(写真)とは、…