アラビア語落語 BY 柳家花緑

 NHKテレビ「アラビア語会話」が、29日、ついに最終回を迎えた。もっとも、4月から再放送の予定だが。日本人学生マサト君が、エジプト人女子学生を捜すという筋書きのスキットは、マサト君が、その女子学生とアレクサンドリアで再会して、メデタシメデタシ。2人の役を演じた、寺嶋直之さんと、ナハラー・エルヘンナウィさんもスタジオに現れてあいさつした。日本留学経験があり、現在、日本で通訳の仕事についているというナハラーさんの日本語の流ちょうさに、柳家花緑氏もびっくり。

NHKテレビ「アラビア語会話」 そして、この日のメーンイベントは、なんと行っても、花緑氏の、「アラビア語落語」。挑戦したのは、落語というよりは、アラブ世界の笑い話の主人公、ジョハ(ゴハ)が登場する、短い小話であったが、花緑氏も、羽織袴の正装で、真剣勝負にのぞんだ。 まず日本語で、演じた後、アラビア語による史上初の高座を、よどみなく演じ切った。NGなしの一発オーケーだったらしい。アラビア語を勉強してきたとはいえ、噺家というのは、すごいものだ。
皆から絶賛の嵐を浴びた花緑氏は、「今度はアラブ公演をやりたいです」と、話していた。最後に出演者1人1人が、番組を終えての感想を語った。講師の師岡カリーマさんは、千夜一夜物語を、カリーマさんが朗読で、花緑氏が落語風で共演したのが、「一番の思い出」だと語っていた。