作家高野秀行氏来訪

辺境探検作家の高野秀行氏が、イランを訪れた。高野氏は、早稲田大学探検部の出身で、在学中にアフリカ・コンゴの幻の怪物探索のルポルタージュ「幻獣ムベンベを追え」でデビューし、その後も世界各地の探検にいそしんでいる方である。
今回は、週刊「SPA!」に連載中の「イスラム飲酒紀行」の取材という。知人の「世界屠畜紀行」作者の内澤旬子氏から紹介いただき、テヘランで初お目見えとなった。
「飲酒」が肝の取材ということだったので、「アルメニアン・クラブ」なるレストランにご案内した。このレストランは、持ち込んだ酒で料理が楽しめる、という、イランではまことありがたい店なのだ。

秘蔵のハイネケンビールと、オーリトラリアの赤ワインを持ち込んだ。ワインのほうは、偶然ながら、ラベルには、「シーラーズ(シラーズ)」(イラン南部シーラーズ原産のブドウ品種)とかかれていた。
店員の指示で、ビール缶とワインボトルはテーブルの下に。非イスラム教徒が飲むぶんには問題ないようだが、あくまで目立たぬよう、ということのようだ。
 つまみ(オードブル)もなかなかしゃれていて、牛タンにチーズ、ポテトサラダ(イランでオリビエサラダという)。なかなかワインにあう。

「1年ほとんど酒を切らさない」自称「半アル中」の高野氏も、ビールとワイングラスを前に、満足げな表情。というか、もう目が座っているかも。