手榴弾のモニュメント

イランの交差点などには、その町のシンボルをあしらったモニュメントが飾られていることは多い。イラクとの国境の街、イーラム州メヘランでは、なんと手榴弾のモニュメントが飾られていた。

メソポタミア平原の東の端にあるメヘランは、イラン革命直後、サダム・フセイン大統領率いるイラクの軍事侵攻を受け、数年間にわたってイラク軍に占領された。いわゆるイラン・イラク戦争の激戦地だったのだ。バグダッドからメヘランまでは、は起伏のない砂漠しかなく、防御が極めて難しい地形だ。
写真の男性たちがはいているボンタンズボンでもわかるように、住民の多くはクルド人。宗派は、クルド人の多数派イスラムスンニ派ではなく、シーア派が多い。街は、かつて自衛隊が駐留したイラク南部ムサンナ県サマワを思わせるのんびりとした雰囲気だった。