アラブ音楽ユニット「ファルハ」のライブ

アラブ音楽ライブをひんぱん開催していると、噂には聞いていた、東京・西荻窪のライブハウス「音や金時」に初めて行った。
先日、カフェバグダッド・イベントのゲストとして、師岡カリーマさんとのセッションに登場いただいた、ウード奏者、常味裕司さん率いる「ファルハ」のライブがあると聞いたからだ。
構成メンバーに若干の変更があったりするようだが、今回は、常味さんのほか、海沼正利(カーヌーン)、平松加奈(バイオリン)、西田ひろみ(バイオリン)、大坪寛彦(コントラバス)、和田 啓(レック)の各氏が加わった。エジプト在住経験がある西田さんは、今回が初参加とのこと。和田啓さんは、常味さんとの共演CDも出している著名なパーカッショニスト。海沼さん(写真に写っていなくてごめんなさい・・・)は、ダルブッカなど打楽器奏者だが、「趣味」で、複雑なカーヌーンも演奏するという奇才。平松さんは、スパニッシュ・コネクションという「フラメンコ・ジャズ」のユニットでも活躍しているようだ。
また、「ファルハ」より、構成メンバーが少ない、「ヒラール」という小ぶりのユニットもあるらしい。

ライブハウスなるものにほとんど足を運んだことがないこともあり、演奏者と観客の距離の近い独特の雰囲気に圧倒された。酒を飲みつつ、ゆったりとアラブ音楽を聞くことができる機会をこれまで逃していたことを、少し悔いた。去年の年末にやはりここで行われたライブは、地べた座りも出るほどの超満員だったようだが、今回は、席の7割程度の入りで、適度な感じだった。
前半が7曲、後半がアンコールを含め6曲。
前半には、ムハンマド・アブデルワッハーブ作曲の「ビント・エルバラド」「永遠なるナイル」「エル・ママリク」「ファルハ」「レバノンの夜」「アルジェリアの夜」など。
後半は、「ボルボル」「昼も夜も」「クル・ダ・カン・レ」など。アンコールは、歌手の松本泰子さんが飛び入りして、「夜、ジャスミンの木の下で」というチュニジアの曲を歌った。
松本さんは、最近、ウンム・クルスームの曲を歌うことで、名前が知られつつある。ご自身にうかがったところ、ウンム・クルスームの曲の現在の持ち歌は、「エンタ・オムリ」とのこと。ぜひ、聞いてみたいものだ。