師岡カリーマさんが語るアラブ音楽

残すところあと2回となったNHKテレビ「アラビア語会話」。最終回(3/29)の「アラブに触れる」コーナーでは、落語家・柳家花緑氏が、アラビア語による落語を披露するようだが、次回3/22の同コーナーでは、講師の師岡カリーマさんが、アラブ音楽界を代表するスーパースター、カーズィム・アッサーヒルの音楽を紹介するようだ。カリーマさんが、エジプト・カイロでカーズィム事務所で放映許可を得た、ビデオクリップも放映されるようだ。
カーズィムは、イラク出身で、アラブ芸能界ではあまり多くない、主としてフォスハー(正則アラビア語)で歌う歌手としても知られる。アラブの伝統楽器ウードや打楽器ダルブッカも加わったオーケストラをしたがえた、カーズィムのコブシのきいたトラディショナルな歌声は、「アラブの至宝」といっていい。アラブ民族主義隆盛の時代、その空気を代弁し、歌姫として君臨した女性スーパー歌手、ウンム・クルスームが開花させたアラブポピュラー音楽の本流を担うのは、彼しかいない。
アラビア語会話」テキストで、師岡カリーマさんは、カーズィムを「歌を通してアラビア語を勉強したいというフォスハー(正則アラビア語)の学習者には強い味方」と書いている。カーディムのCDは、大型レコード店でも入手が可能。ともかく、一度聞いてみてほしい。
なお、カフェバグダッドでは、来る6月12日(日)午後、師岡カリーマさんをゲストに招き、映像トーク・イベント「師岡カリーマのアラブ音楽入門」を開催します。詳細は、近く案内しますので、皆様、ご期待を。

(写真は、2004年1月に、カイロの自宅で撮影。カーズィム・アッサーヒルは、もちろん右。 cカフェバグダッド